2007年03月30日

地震情報の配信遅れについて

 地震情報の配信に遅れが生じているのは、気象庁側の問題によるものと推測されます。

 
 3月26日以降、P2P地震情報における地震情報の配信の遅れが悪化しています。しかしながら、P2P地震情報サービスは問題はなく正常通り動作しております。よって、これは気象庁Webサーバーの配信に遅れが生じているものと推測されます。

気象庁Webサーバーの配信に遅れが生じるまでの経緯

  1. もともとはほぼリアルタイムに更新されていた。
  2. 2004年8月末、アクセスを分散するために「キャッシュサーバー」が設けられた([PDF]気象庁ホームページのアクセス集中対策について)。更新が約1〜2分ほど遅れはじめる。
  3. 2005年8月、気象庁Webサイトリニューアル。あわせてキャッシュサーバーが増強されるが、更新が平均8分ほど遅れる。後に改善され、遅れは平均4分程度に。
    参考:地震情報配信(表示)の遅れについて地震情報配信(表示)の遅れについて(その2)
  4. 2007年3月26日以降、更新の遅れは平均11分と悪化。キャッシュの設定が変更されたか?

 というわけです。地震情報の「発表」自体は通常通りですが、それがWebサイトに掲載されるまでの遅れが拡大しています。

 ただ、2007年1月13日の千島列島東方の地震以降になって、津波予報だけはリアルタイムに更新されるようになっています。その辺は、問題ないと言えば問題ないのかもしれませんが… 2005年8月のリニューアルで遅れた時には問い合わせましたが、今回はもう問い合わせる気が起きません。

2007年03月28日

地震感知情報の誤報に関する精査結果

 ※3/29 23:45 最下部に追加調査の結果を掲載しました。

 ユーザー同士で地震の発生を伝達する「地震感知情報」について、地震に対する感知情報ではないいわゆる「誤報」に関する調査を行いました。その結果を公開します。

調査方法

  • 期間:2007年3月4日〜10日(前期・特に大規模な地震はない) および 3月21日〜27日(後期・能登半島地震の前後)
  • 対象:期間中のすべての地震感知情報のうち、誤報と認められる分
  • 内容:連続発信が行われていないか、その他に何かしらの関連性が認められるかの調査

調査結果 - 概要

  • 誤報の割合に有意な差はありませんでしたが、そのうち故意に行われた可能性がある分は大きな差が見られました。
  • ただし、連続発信制限の対象となるような明らかに悪質な分は常にほぼ一定で、誤操作による発信が増えたためと推定しました。(※03/29 00:52変更)
  • 連続発信制限を実施した場合でも、誤報の削減率は5%以下であることが分かりました。
  • 残りの誤報は関連性がなく、削減する方法は見つかりませんでした。

調査結果 - 詳細

 調査にあたっては、次のような定義を設けました。

正しい感知情報
 地震発生時刻から約2分間程度に発信された感知情報や、それに続く一連の情報として表示される感知情報。
誤報
 感知情報全体から「正しい感知情報」を除外したもの。
故意?(故意の可能性がある)
 誤報の中に含まれる、同一IDから30分以上の間隔を置かずに発信された感知情報。
制限対象
 誤報の中に含まれる、連続発信制限の規制対象となる感知情報。

 また、連続発信制限にあたっては次のような仕組みを仮定し、正しい感知情報を妨げないことを確認しています。

  1. 感知情報を発信すると、5分間の発信制限が掛かります。
  2. 発信制限が解除されてから1分間、制限強化時間とします。
  3. 制限強化時間中に感知情報を発信すると、発信制限が1分増加します。
  4. 制限強化時間後、発信制限は5分間に戻されます。
前期後期
全件数146件464件
全体のうち誤報56件
(38.54%)
217件
(46.77%)
誤報のうち故意?5件
(8.93%)
68件
(31.34%)
誤報のうち制限対象5件
(8.93%)
27件
(12.44%)
連続発信制限
誤報の減少率
2件
(3.57%)
9件
(4.15%)

 誤報の割合は後期に上昇していますが、有意な差であるとは認められませんでした。

 一方、誤報のうち故意の可能性がある割合は、前期と後期で大きく差が見られます。しかし、制限対象となる割合についての差は大きくありません。このことから、「明らかに悪質性のある誤報は常に一定割合存在すること(状況によってはわずかに増加することもある)」と「『故意の可能性』に差が見られるのは、新規利用者による誤操作などがあるため」と推定します。

 連続発信制限を実施することによる誤報の減少率は、前期・後期とも5%以下と小さく、効果が高いとは言えませんでした。

 誤報と判断したそのほかの感知情報については、関連性が見られず効果的に削減する方法は特に見つかりませんでした。

データソース

 精査に用いたデータは次の通りです。

 データ中に含まれる「真偽」とは、その感知情報が地震に対するものだったかどうかを示したものです。「△」「□」は情報が不足していたため判定出来ませんでした。「件数」は、P2P地震情報において認識される感知数です。「ユーザID」は保護のため置き換えています。

追加調査(3/29)

 今度使えるデータかどうか分かりませんが、調べるのに結構時間掛かったので記録しておきます(?)。1件の感知情報をフィルタリングした場合の効果を調べたものです。

正しい不明誤り
前期件数89156146
表示回数換算1115062
1件フィルタ
適用時減少数
(件数減少率/表示減少率)
4
(4.5%/12.4%)
1
(100%)
45
(80.4%/89.3%)
50
(34.2%/42.5%)
後期 件数 232 15 217 464
表示回数換算 31 8 172 211
1件フィルタ
適用時減少数
(件数減少率/表示減少率)
17
(7.3%/13.4%)
5
(33.3%/53.3%)
137
(63.1%/79.3%)
159
(34.3%/45.5%)
合計 件数 321 16 273 610
表示回数換算 42 9 222 273
1件フィルタ
適用時減少数
(件数減少率/表示減少率)
21
(6.5%/13.1%)
6
(37.5%/56.3%)
182
(66.7%/81.3%)
209
(34.3%/44.8%)

2007年03月27日

P2P地震情報 次リリース(Rev5)の予定

 P2P地震情報の次リリース(Rev5)で予定されている変更点について、お知らせします。

地震情報の地図表示の一新と、それに関連する変更

 
 地震情報の地図表示システムを一新します。これに伴い、新たな機能が加わり一部の不具合が改善されます。

地図表示に関するもの
  • 地図を一新し、精度が高くなります。
  • 地震のあった地域が拡大表示されます。拡縮や移動を自由に行えます。
  • 震源地にマークが表示されます。
  • 気象庁以外の震度観測点が表示されます(※次リリースでは約7割程度の予定)。
  • ウインドウサイズをある程度変更出来るようになります。
関連するもの
  • 「田村市(福島県)」が「田村」と表示される等の問題が解消されます(※登録されている震度観測点のみ、次リリースでは約7割程度の予定)。

地震感知情報の表示条件見直し

 地震感知情報に関する調査を行った結果、地震に対する感知情報の表示率を改善出来る条件が見つかりました。震度3以上の地震に対して感知情報が表示される割合が、現在の初期設定ではわずか7.4%なのに対し、新たな表示条件では(誤った感知情報を0に保ったまま)37%にまで改善します。詳しい調査結果は後日公開します。

 次リリースでは、この新たな表示条件を導入します。新たな表示条件には2〜3段階のレベル指定を予定しており、「誤った感知情報が表示されない範囲で、地震に対する実際の感知情報を最大限表示する」といったバランスを簡単に設定することが可能です。従来の「全体に対して何%以上」指定については「カスタム」という項目に残されます。

そのほか

  • トレイアイコンのポップアップメニューに「地震情報再表示」を追加します。
  • この他、細かな改良などを行う場合があります。

 リリース時期は3月末〜4月上旬を予定していましたが、多少ずれ込みそうです。

2007年03月25日

3月25日9時42分 能登半島沖 震度6強

 3月25日9時42分頃、能登半島沖の深さ約11kmを震源とするM6.9(暫定値)の地震がありました。この地震で、石川県の七尾市・輪島市・穴水町で震度6強、北海道から中国・四国地方にかけて震度1以上を観測しました。また、一時津波注意報が発表され、最大20cmの津波が観測されました。

 各ニュースによると、1人が亡くなられたほか、多数の方がけがをされているようです。気象庁報道発表資料)では、今後1週間程度は最大で震度5強程度を観測する余震が発生する恐れがあるとしています。揺れの強かった地域では、地震や雨などで土砂崩れ等が発生する可能性が高くなっていますので、十分ご注意ください。


 1月中旬の千島列島東方での地震で津波予報が迅速に配信された気象庁 Webサイトは、今回の津波予報も発表・解除時刻とほぼ同時にWebサイト上で配信されました。しかし、地震情報については相変わらずやや遅く、また本震の各地の震度に関する情報は配信されない上に発表から6時間以上「404 Not Found」と見つからない状態になっていました。

 P2P地震情報でもその影響で各地の詳しい震度は配信されませんでしたが、津波注意報やその他の地震情報はすべて正常に配信されました。また、地震感知情報も機能していました。

 P2P地震情報での地震感知情報の表示具合を再現したGIFアニメーションと、配信されなかった各地の詳しい震度情報です。気になる方はどうぞ。
 

2007年03月18日

サービスの提供状況・ピア数の表示等について

 P2P地震情報 Webサイトにおいて、サービスの提供状況と参加中のピア数を表示するようにしました。各サーバーのサービス運転状況も公開しています。
 結構些細ですが、Webサイトは更新されずともP2P地震情報は常に動いているということを示すいい方法のような感じがします(?)。JavaScriptを無効にしていると表示されませんので、あしからず…

 各サーバーの運転状況を見て「大丈夫か?」と思う人がいそうなので書いておくと、2つ以上動いていれば全然問題ないです。3つなら余裕、1つだとアクセス集中時だけ微妙なところです。ピア数は「P2P地震情報 for Peer」と計測方法が異なるのでわずかに差が出ます。