2008年03月31日

緊急地震速報 配信試験の状況について (2)

 P2P地震情報では、NHKの緊急地震速報チャイム音と連動した「緊急地震速報 配信試験(クローズドβ)」を10月1日より行っております。この配信試験について、3月30日現在の開発状況についてお知らせします。

検出状況

  • 一般向けの緊急地震速報は発表されていませんので、配信試験においても配信はまだ行っておりません。
  • チャイム音以外の音声を、チャイム音であると誤検出したことはありません(※10月中旬の修正以降)。
  • NHKラジオ第一における「緊急地震速報の告知放送」における告知アナウンスの検出が低い精度に留まっております。具体的には下記の通りです。
    1. 告知放送では「事前アナウンス→チャイム音(本物)→具体的な行動のアドバイス」という流れになっています。
    2. この放送の「チャイム音」による緊急地震速報の配信は避けるべきですから、本配信試験では「事前アナウンス」を検出した場合には配信をやめるように設計しております。
    3. しかし、チャイム音の検出精度が95%以上(推定98〜99%)あるのに対して、事前アナウンスの検出精度は約90%に留まっております。
    4. この精度のズレにより、10回に1回程度、チャイム音だけを検出した場合に誤って「緊急地震速報が発表された」と配信しております。
  • 上記「事前アナウンス」の誤検出が1日25回ほどあり、1日のうち2分程度「チャイム音が流れても、告知と判断して配信しない」時間があります。

ソフトウェア動作状況

  • 緊急地震速報の配信後、配信側のソフトウェアが異常終了します(表示側は問題ありません)。開発環境では正常に動作しており、詳しい原因は不明です。

今後の予定

  • オープンβは、「すべての検出精度が99%以上」または「一般向けの緊急地震速報が発表され、判定方法をそれに合わせた(精度が十分と認められる)ものに変更」のいずれかが完了した後に実施します。
  • 当面の間、検出精度向上およびソフトウェアの安定性向上を目的とした開発を続けます。また、オープンβおよび正式版を見据えた新しい設計による開発も同時に進めます。

2008年03月24日

「統計室」公開 - 3件以上の地震感知情報すべてをデータベース化

 
 地震感知情報の表示率や、各地震感知情報の計算値・表示タイミングの確認などが行える「P2P地震情報 - 統計室」を公開しました。

 開発の効率化と地震感知情報の情報公開を目的として作成したもので、2007年3月以降の地震情報・地震感知情報(3件以上)を自動的に解析・データベース化しています。

 表示判定の検証に必要な情報のみをデータベース化することで、地震感知情報 表示率の確認とシミュレートが極めて容易になりました。また、これまで主観的でしかなかった「地震感知情報の表示タイミング」については、データベース化によって初めて数値として算出することが可能となっています。

 さらに、各地震感知情報について、最初の地震感知情報から何秒後に「有効」と判定したかや、関連する地震情報の概要などについてを簡単に調べることが出来ます。

地震感知情報 表示率などの集計結果(2008年3月22日時点)

 地震感知情報の表示率及び表示タイミングについて、2008年3月22日時点での集計結果をお知らせします。集計の最新値については、「P2P地震情報 - 統計室」でご覧になれます。

  • 初期設定の表示レベル3について「間違い表示は1%未満」と表記しておりますが、実際はそれを大幅に上回る16.6%でした。
    (ただし、これには「地震であったが地震情報が発表されていない」地震感知情報も含んでおり、実質的な値はもう少し低いものです)
  • 地震による地震感知情報のうち、表示レベル3で表示されるのは71.0%でした。なお、カスタム1%で57.6%、旧版の初期設定(5%)で23.4%であり、大幅に改善しております。
  • 震度別に見ると、主に震度1〜4の小〜中規模な地震に伴う地震感知情報の表示率が改善していることが分かりました。
  • 表示タイミングについて、表示レベル3では平均12.2秒でした。カスタム1%で23.1秒、旧版の初期設定で42.1秒であり、著しい改善が認められます。

 間違い表示の率が設計当初の想定より大変多くなっております。今後とも、地震感知情報の機能性改善に努めます。